医療法人 101会
症状一覧
首の痛み
頚椎症
首の骨(頚椎といいます)は7個の骨から構成されており、頭を支える機能と、頚髄という神経の通り道としての重要な機能があります。頚椎同士は椎間板という軟骨のクッションでつながっています。主に40歳以降で、椎間板の老化が起こり、水分量が減少しクッションとしての機能が低下します。それに伴い、頚椎自体も変形を生じるようになります。この頚椎の変形をきたし、疼痛などの症状が出た状態を頚椎症といいます。変形した骨が神経を圧迫して手足の疼痛やしびれ感、運動障害を来すことがあります。
頚椎椎間板ヘルニア
椎間板が変性し、神経の通り道(脊柱管)に向かって飛び出してきた状態を頚椎椎間板ヘルニアといい、神経の圧迫症状により、手足のしびれ感や、脱力感、疼痛などが出現します。
また、神経の圧迫症状は、骨の変形によっても引き起こされることがあります。
肩の痛み
肩関節周囲炎(五十肩)
中年以降に多くみられ、その病態は様々です。肩の関節を構成する骨、軟骨、靱帯や腱などが変性し、周囲を巻き込んだ炎症が起きることが主な原因と考えられています。炎症が続くと、肩関節の動きを助ける肩峰下滑液包や、関節包という袋の癒着が生じ、肩の動きが制限されたり、運動するときの強い疼痛を引き起こされたりします。
腱板損傷
肩を上げる動作の初期に腱板という筋肉-腱の構造物が機能を果たします。この腱板が外傷や中高年期の組織変性によって傷んだ状態を腱板損傷といいます。肩の運動制限や運動時の痛み、夜間の痛みが生じます。五十肩と違うところは、拘縮、すなわち関節の動きが固くなることが少ないことです。 肩を上げる際に肩の前上面でジョリジョリというこすれるような音がするという訴えがあることもあります。
肘の痛み
上腕骨外側上顆炎(テニス肘)
テニスなどのスポーツ活動や、パソコンを使ったキーボード操作、タオル絞りなどで手首を起こす動作を繰り返し行っていると、手首を起こすスジの付着部に炎症を生じることがあります。部分的なスジの損傷を伴うことがあり、肘周辺の慢性痛の一因となります。
野球肘
成長期に、ボールを投げる動作を繰り返していると、肘の内側の靭帯損傷や、外側の骨軟骨損傷をきたして、肘の痛みを生じたり、動きが悪くなったりすることがあります。痛みを我慢して投球を続けていると、病態が悪化して肘の運動障害を長期間残すこともあり注意が必要です。
腰の痛み
腰椎椎間板ヘルニア
椎間板は線維輪と髄核でできていて、背骨をつなぐクッションの役目があります。そのクッションの中綿が外に出てきて神経を圧迫すると腰や脚の神経痛を生じます。椎間板が加齢などにより変性し断裂することが原因です。不良姿勢の習慣を持っていたり、スポーツや仕事で、過度なストレスが椎間板に繰り返しかかると生じやすくなります。
腰部脊柱管狭窄症
背骨や周囲の靭帯などの変性により、脊髄神経の通り道(脊柱管)が狭くなったために、腰痛や、脚の痛み、歩行障害を生じる状態です。長距離を歩こうとすると腰痛が出現したり脚が主だるくなったりします。座ったり、前かがみになると症状が改善されることが多いです。
膝の痛み
変形性膝関節症
太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)をつなぎ、安定でありながらもよく動く、連結装置が膝関節です。関節の表面には、関節軟骨というクッション材に覆われており重要な機能を担っています。この関節軟骨の摩耗が進んだ状態で、加齢性変化や異常なストレスがかかり続けることにより引き起こされます。軟骨が摩耗すると骨同士がこすれあったりし、周囲に炎症を引き起こします。起床時や運動を開始する際の膝の痛みを生じやすくなります。
半月板損傷
半月板は、関節軟骨と異なるクッションとして、大腿骨と脛骨の隙間を埋めている組織です。スポーツ外傷や、年令による変性、あるいは元々持っている形状的な問題のために、傷がつくことがあります。しゃがみ込んだり、すねを捻るといった特定の動作を取った際に損傷した半月板がひきつれ、痛みを引き起こします。膝に水がたまり、腫れやすくなります。
オスグットシュラッター病
成長期の子供の膝の前面に生じる障害です。サッカーでボールを蹴ったりするときに、膝下前方にストレスがかかります。骨の成長段階では、局所的なストレスが、骨を引き剥がそうとする力になり痛みを引き起こします。
ジャンパー膝
ジャンプの際、特に着時動作の際には、お皿の骨(膝蓋骨)の下側にあるスジ(膝蓋腱)にストレスがかかります。バスケットボールやバレーボールなどでジャンプを繰り返していると、膝蓋腱に微細な損傷や炎症が生じ、痛みが出てきやすくなります。
ランナー膝
ランニングやジャンプを頻繁に行うスポーツなどで、繰り返し膝の曲げ伸ばしが行われると局所的な炎症を生じて、主に膝の外側で痛みを引き起こします。
足関節・足の痛み
足関節捻挫
足首の内側と外側に関節の安定性を保つための靭帯構造があります。スポーツや日常生活で不意に足を捻った際に、これらの靭帯が傷んだ状態です。靭帯が機能しなくなると関節の緩み・不安定性を生じ、その後の生活で慢性的な痛みを抱えたりすることがあります。
扁平足
足にはアーチ状の構造があり、バネ機能により効率よく体重をささえています。内側のくるぶしの下に、そのアーチをつり上げるスジ(後脛骨筋)が通っています。足部の関節が過度に柔軟であったり、年齢による後脛骨筋の変性や体重の負荷によって、アーチ構造が崩れた状態が扁平足です。成人期の扁平足では、歩行時の地面の衝撃が吸収されず、足やスネに慢性的な痛みが出現しやすくなります。